日本の食文化に「バイキング」という言葉を定着させたのは、他ならぬ帝国ホテルです。1958年、当時の総支配人であった犬丸徹三氏が北欧の伝統料理「スモーガスボード」に着想を得て、好きな料理を自由に選んで味わう新スタイルを日本で初めて導入しました。北欧の海賊を想起させる豪快さと親しみやすさから命名されたこのレストランこそが、現在のサールの前身です。
半世紀以上の歴史を経てなお、数あるホテルビュッフェの中で別格の評価を集め続ける背景には、徹底した「できたて」へのこだわりがあります。大規模なリニューアル以降、オープンキッチンでのダイナミックな調理演出とタブレットを併用したスマートな注文体制を高度に融合。温かい料理は最も香りが立つ温度で、冷製オードブルはみずみずしさを保ったまま提供されます。
単にお腹を満たす食べ放題ではなく、一流レストランのコース料理を自由な順序とポーションで再構築できる贅沢さこそが、世代を超えて選ばれ続ける本質的な理由と言えます。