現在のエンターテインメント界において、圧倒的な存在感を放つ3人の実力派バイプレイヤーに焦点を当てたい。
まずは、劇団東京乾電池出身の江口のりこだ。無表情の中に漂う静かな狂気や、鋭い毒を吐き捨てるフラットな語り口。彼女が画面に現れるだけで、視聴者は「この後何か恐ろしいこと、あるいは決定的にコミカルなことが起きるのではないか」という心地よい緊張感を覚える。主演作も張れる実力がありながら、脇に回ったときの引き締め方は流石の一言だ。
演出家としての顔も持つ木野花は、作品全体のテンポや空気感を支配する司令塔のような凄みを持つ。威圧感あふれる厳格な人物から、哀愁漂う庶民的な老婦人まで、彼女が演じるとキャラクターの背景にある半生までもが透けて見えるような錯覚に陥る。
そして、一度見たら絶対に忘れられない視覚的インパクトと唯一無二の佇まいを誇るのが片桐はいりだ。もはや説明不要の個性を持ちながら、決して作品の邪魔をせず、むしろ世界観を強固に補強してみせる。彼女たちが画面に刻む爪痕は、主役の輝きを一層引き立てる極上のスパイスとなっている。