徹底的に科学的なアプローチで柔らかさを追求するなら、低温調理器(スーヴィード)を使った火入れが最も確実です。
豚ももブロックの筋繊維を破壊せず、かつ食中毒の原因となる細菌(サルモネラ属菌やカンピロバクターなど)を確実に死滅させる黄金比は、「中心温度63℃で3時間〜3時間30分」の設定です。60℃未満では殺菌効果が不十分になりやすく、68℃を超えると水分が抜けてパサつきが始まります。厚み約5cmのブロック肉の場合、下味をつけた状態で真空パックし、63℃で3時間加熱したのちに氷水で急冷することで、ハムのようになめらかでシルキーな食感が生まれます。
■ 脂身が少なくても満足感抜群「豚もも肉の角煮風」
通常は脂身たっぷりの豚バラ肉で作る角煮ですが、豚もも肉でも工夫次第でトロッとした食感の角煮風おかずが作れます。ポイントは「大根の酵素」と一緒に煮込むことです。
一口大(3〜4cm角)に切った豚もも肉と乱切りにした大根、出汁、酒、生姜を鍋に入れ、最初は弱火で40分ほど下茹でします。肉が柔らかくなった段階で砂糖と醤油を加え、さらに20分弱火で煮含めます。大根から染み出るジアスターゼなどの酵素が肉の繊維を柔らかく保ち、脂っこさのないヘルシーな角煮風煮物に仕上がります。