宮若市の南端、西山(鮎坂山)の麓に位置する脇田温泉の歴史は古く、奈良時代の天長年間(820年代)に開湯したと伝えられています。江戸時代の高名な儒学者・貝原益軒が著した『筑前国続風土記』にもその名が記されており、古くから湯治場として多くの人々の心身を癒やしてきました。
この地が今なお多くの旅人を惹きつけてやまない最大の理由は、「都市部からの驚くべき近さ」と「別世界のような山里情緒」の見事な調和にあります。福岡空港や博多駅、小倉駅から高速道路を利用すれば1時間足らずで到着できるにもかかわらず、一歩足を踏み入れれば犬鳴川の清流と深い木立が広がり、日常のストレスを一瞬で忘れさせてくれます。
春は咲き誇る桜、初夏は夜空を舞うホタルの群生、秋は山々を染め上げる紅葉、そして冬の雪見風呂と、四季折々に表情を変える大自然が訪れる人々を温かく迎え入れます。大型リゾートのような派手さではなく、日本の原風景に身を浸すような静寂と温もりが、脇田温泉ならではの唯一無二の価値を生み出しています。