居抜き最大の果実は、言うまでもなく圧倒的なコスト圧縮力にある。通常、那覇市内で20坪のカフェやバルをゼロから開業する場合、内装工事と厨房機器だけで1,500万〜2,000万円前後の資金が飛ぶ。しかし、前テナントの内装やインフラを賢く引き継ぐことができれば、その設備投資を最大70%削減し、500万円前後の自己資金でオープンに漕ぎ着けることも決して夢ではない。
ただし、削減できた資金を運転資金に回すためにも、足元の家賃相場を冷徹に見極める必要がある。現在、那覇市中心部の路面店であれば坪単価2万5,000円〜4万円が標準的な水準だ。一方、リゾート需要が過熱する北谷エリアのオーシャンビュー物件では、坪単価3万円を超え、時には都内主要駅の一等地と肩を並べる坪5万円台のプレミアム物件も出現している。これら高単価エリアで勝負するなら、一般的なポータルサイトを眺めているだけでは遅い。地元の有力仲介業者や専門ネットワークに直接アクセスし、水面下で動く非公開テナント情報をいかに先回りして掴むかが勝敗を分ける。