法律上は重婚が認められていない日本でも、戸籍上は独身(あるいは1人のみと入籍)のまま、複数のパートナーと事実婚形式で同居する事例がメディアやSNSで度々話題になります。
テレビ特番や動画メディアで取り上げられた複数の妻と暮らす男性の手記や告白動画を検証すると、表向きの華やかなイメージとは異なり、内情は極めて緻密なルールと妥協の連続です。「食事の当番表や育児の分担を分単位で決めている」「夫が誰かの部屋に長居すると即座に家庭内チャットで指摘が入る」など、徹底した感情の抑制と透明性がなければ生活が破綻する現実が語られています。
また、日本国内でこうした生活を送る場合、以下のような重大な法的・社会的リスクが伴います。
- 相続権の完全な欠落:法律上の配偶者ではない事実婚の妻には法定相続権が一切なく、遺言書がなければ財産は一切継承されない。
- 子どもの親権と認知:非嫡出子となるため、父親による認知手続きが必要であり、共同親権を行使する上でも手続きが煩雑化する。
- 税制上の不利益:配偶者控除、配偶者特別控除、医療費控除の合算などが適用されない。
なお、合意の上で複数のパートナーと誠実に関係を築く「ポリアモリー(複数愛)」と一夫多妻制は、似ているようで本質が異なります。ポリアモリーは性別や婚姻の形にとらわれない双方向の多者間関係を指すのに対し、一夫多妻制は「1人の男性に対して複数の女性が従属・所属する」という構造的な婚姻制度であり、社会学的な位置づけは明確に区別されています。