明治時代の食べ物はどう激変した?牛鍋の裏に隠された庶民食のリアル

明治時代の食べ物はどう激変した?牛鍋の裏に隠された庶民食のリアル

明治時代の食べ物はどう激変した?牛鍋の裏に隠された庶民食のリアルとは一体何なのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

明治期の食文化がどれほど階層によって分断されていたのか、当時の物価データや生活記録をもとに比較検証しました。

階層・対象主な朝食・日常の献立当時の価格・摂取頻度編集部の見解・分析皇族・華族・高級官僚本格フレンチコース、パン、バター、オートミール、輸入ワイン公宴席では1食あたり数円〜十数円(当時の大工の日当は数十銭)欧米外交のための儀礼的食卓。味覚よりも国家の威信を示す目的が優先された。都市の中産階級・書生白米、魚の塩焼き、味噌汁、月数回の洋食屋通い(カレーやカツレツ)ライスカレー1皿:約5〜8銭(明治30年代)「新時代の知性」の証として洋食を消費。ハイカラ文化の牽引役となった。都市の庶民・長屋住まい白米(江戸わずらいの温床)、いわしの丸干し、納豆、大根の漬物牛鍋1人前:約3〜4銭(普段はめったに口にできないご馳走)白米を食べられる優越感があった反面、ビタミンB1不足による脚気のリスクを抱えていた。地方農民・小作人麦や粟を混ぜた雑穀かて飯、すいとん、塩辛い野菜の煮物現金支出は極小。肉や鶏卵は病人の滋養強壮用のみ文明開化の恩恵はほぼ届かず。皮肉にも麦飯を主食としていたため脚気の発生率は低かった。
田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。