受刑者の多くが生活する共同室(雑居房)は、通常4〜6名程度が寝食を共にします。プライバシーが完全に遮断された空間で24時間を過ごすため、女子刑務所の雑居房トラブルは絶えることがありません。体臭、いびき、寝相、排泄のタイミングといった生理的な問題から、誰かの持ち物が紛失した際の疑心暗鬼まで、摩擦の火種は日常の至る所に転がっています。
居室と並んでトラブルの温床となるのが、日中の労働を行う工場です。洋裁、紙加工、印刷などの軽作業が中心ですが、作業はライン工程が多く、連帯責任が課される場面が少なくありません。ここで行われる女子刑務所の工場作業でのいじめは、業務の円滑な進行を逆手に取ったものです。
意図的に前工程の受刑者が不良品を混入させて次の担当者に回す、あるいは作業ペースを極端に遅らせてターゲットの持ち時間を削り、製品の納期遅れや不良を出させる作為が見られます。結果として標的となった受刑者が刑務官から「注意」や「戒告」を受けることになり、精神的な孤立と処遇上の不利益を同時に背負わされる構造ができあがっています。