多角的な医療データと現場の臨床経験から導き出される、「どちらの治療法を選ぶべきか」の客観的クライテリアは明確です。主治医と相談する際の意思決定基準として活用してください。
【手術(プレート固定術)を強く推奨する基準】
- レントゲン上で骨の短縮が15mm以上、または著しい上下のズレがある場合
- 骨がバラバラに割れている粉砕骨折、または骨片が垂直に立ち皮膚を突き破りそうな場合
- デスクワークであっても1週間以内の早期社会復帰を絶対条件とする就労層
- ロードバイク、スキー、柔道、ラグビーなど、スポーツへの完全復帰を目指すアスリート層
- 変形治癒による将来的な肩こりや腕の挙上制限、左右の肩幅の非対称を絶対に避けたい人
【保存療法(手術しない選択)が推奨される基準】
- 骨折部のズレがほとんどない、あるいは軽微なヒビ(不全骨折)程度にとどまる場合
- 小児や骨の自家矯正能力(リモデリング)が極めて旺盛な若年層
- 全身麻酔のリスクが極めて高い重篤な基礎疾患(心不全、重症呼吸器障害など)を持つ高齢者
- 創部感染のリスクが非常に高いコントロール不良の糖尿病患者
- 日常生活の活動性が低く、長期固定による生活上の制限を受容できる場合