世間一般において、Mrs. GREEN APPLEは「爽やかでポジティブな青春ソングを歌うバンド」というイメージで語られがちです。しかし、熱心な音楽ファンや批評家の間では、そうした認識は完全な誤解であると指摘されています。
『Attitude』というアルバムの真骨頂は、むしろ人間の「ドロドロとした嫉妬」「自己嫌悪」「死生観」といったダークサイドを、眩いばかりのポップネスでコーティングしている点にあります。
例えば収録曲の『ProPose』では、結婚や誓いを連想させるタイトルとは裏腹に、人間の醜いエゴや欺瞞を攻撃的なビートに乗せて皮肉たっぷりに歌い上げています。また、『嘘じゃないよ』では、信じることの難しさと裏切りの痛みが赤裸々に描かれています。甘いメロディに誘われて足を踏み入れた聴き手は、不意に突きつけられる鋭利な言葉のナイフに心を抉られることになります。この二面性、いわば「毒入りの極上スイーツ」のような多重構造こそが、大森元貴というソングライターが仕掛けた最大の罠であり魅力なのです。