宮田愛萌が上梓したデビュー作『きらきらし』(新潮社)は、単なるビジュアル重視のグラビア作品ではありません。國學院大学で国文学を専攻し、司書資格も有する彼女ならではの教養が遺憾なく発揮された、極めて独創的なフォトエッセイ・文芸作品です。
本作の核となるのは、日本最古の歌集である『万葉集』から宮田自身が厳選した5つの和歌をモチーフに執筆した連作短編小説です。万葉の歌人が詠んだ恋心や情景を現代の青春・恋愛ドラマへと再解釈し、その世界観と連動するように古都・奈良の歴史情緒あふれる街並みや寺社、万葉植物園などでロケーション撮影が行われました。
関係者や出版元の新潮社が明かした制作秘話によると、宮田本人が執筆・写真選定の細部にまで深く関与しており、アイドルとしての可憐な表情と、作家としての内省的な眼差しが交錯する構成に仕上がっています。読者は物語を読むことで写真の情緒を深め、写真を見ることで小説の余白を味わえるという、かつてない読書体験が提示されました。