焼肉店に着席すると、最初に運ばれてくるのはキムチ・ナムル・サンチュなどの副菜だ。空腹のままカルビを網に乗せたくなる気持ちは分かるが、ここで最初に食べるものを意識するだけで血糖値の上昇カーブは劇的に変わる。食物繊維を先に摂取すると、その後に食べる肉や糖質の吸収が緩やかになり、インスリンの過剰分泌が抑えられるため、脂肪の蓄積が起こりにくい。具体的な順序としては、「サンチュやナムルなどの食物繊維→赤身肉やタンなどのタンパク質→汁物」の順が推奨される。
食事指導の現場では、この「ベジファースト」ならぬ「ファイバーファースト」の考え方が一般化しており、焼肉のような高タンパク食でも応用できる。さらにサンチュは単なる付け合わせではなく、韓国では昔から「肉を野菜で包んで食べる文化」があり、サンチュに含まれるカリウムがナトリウムの排出を助けるため、焼肉の塩分対策としても理にかなっている。実際、焼肉後のむくみに悩む人ほど、サンチュの摂取量が少ない傾向があるという現場の声もある。
注意したいのは焼肉のタレだ。甘口の醤油ダレやごま油ベースのタレは100gあたりの糖質が10gを超えることもあり、肉そのものよりもタレで糖質を摂取しているケースが少なくない。対策としては、レモン汁や塩・胡椒、またはタレを小皿に少量だけ取って「つける」のではなく「ちょんと触れる」程度にすることが現実的だ。焼肉チェーンの中には「塩ダレ」や「レモンだれ」など糖質の低い選択肢を用意している店も増えており、注文時に確認する価値がある。