履歴書を作成する際、もっとも頻出するミスの一つが「〇〇高校」という省略表記です。日常会話やニュース報道では「高校」という呼び方が一般的であるため、違和感を持たずに記入してしまう人が後を絶ちません。しかし、履歴書は企業の採用決定に直結する公的な応募書類であり、略称の使用はマナー違反と見なされます。
法律上の根拠として、学校教育法第1条において定められている学校種別の正式名称は「高等学校」です。「高校」という単語はあくまで口頭での略称に過ぎず、登記された正式な機関名ではありません。公的文書に略称を用いることは、ビジネスシーンにおいて契約書に相手方の通称を記入するのと同等の不備と解釈されます。
採用心理学の観点からも、学歴欄の略称記載には明確なデメリットが存在します。心理学で知られる初頭効果およびハロー効果(初対面の印象が全体の評価を左右する現象)により、書類の冒頭に位置する学歴欄で雑な印象を与えると、その後に続く志望動機や自己PRの信頼性まで損なわれるリスクがあります。「細かい指示を守れない」「公式ルールの確認を怠る」というネガティブな評価が下される背景には、こうした認知バイアスの影響があります。