「せっかく透明感のあるダークトーンにしたのに、2週間後に海苔のような緑色になった」という失敗談は、SNSや知恵袋でも頻出する悩みの一つです。このブルーブラック色落ち緑現象は、決して美容師の調合ミスだけが原因ではなく、色彩学と毛髪構造の組み合わせによって必然的に起こる現象です。
絵の具で「青」と「黄」を混ぜると「緑」になるのと全く同じ原理が、髪の内部で発生しています。
日本人の髪は、ブリーチを1〜2回施した段階では完全に白くならず、メラニン色素由来の「強い黄色み」が残ります。ベースに黄色が強く残っている状態で純度の高い青色染料を注入すると、最初は青の濃度が高いため黒っぽく見えますが、青が30〜50%ほど流出した中間段階で、残留した黄色と青が1対1の比率で混ざり合い、鮮やかな緑色やマット系にくすんでしまいます。
この緑化を未然に防ぐ決定打は、カラー調合時に紫(補色)やピンクを微量にブレンドすることです。紫がベースの黄色をあらかじめ打ち消す(無彩色・白に近づける)ため、青が抜けていく過程でも緑に転ばず、綺麗なシルバーやミルクティーベージュへと着地させることが可能になります。