美容医療の技術が進化する一方で、現場では「思っていた仕上がりと違う」というトラブルや後悔の声も少なからず存在します。大手クリニックのカウンセリング現場やSNSの体験談を取材すると、成功と失敗を分ける決定的な分岐点が浮き彫りになってきます。
特に失敗例として多いのが、「笑ったときの不自然な盛り上がり」です。ある20代女性の患者は、真顔のときの薄いゴルゴ線を完全に消そうと過剰なヒアルロン酸を注入した結果、笑った際に注入部位が不自然なコブのように盛り上がり、かえって周囲から違和感を指摘されたと手記で告白しています。皮膚が薄い層に注入しすぎたことで青白く透けて見える「チンダル現象」や、注入物が周囲へ流れて頬全体がパンパンに膨らむ「ピロードール顔(クッション顔)」のリスクは、現場の医師たちも強く警鐘を鳴らす点です。
卓越した技術を持つ美容皮膚科医の証言によると、「頬のお肉がもともと豊かで、笑うと脂肪が持ち上がってゴルゴ線が深くなるタイプ」に対して単にヒアルロン酸などの充填剤を足すだけの治療を行うのは悪手とされています。このようなタイプには、盛り上がりすぎているメーラーファットの余剰部分を小顔脂肪溶解注射などで適度に「引き算」し、その上で凹みの底にだけ必要最小限の注入を行う「コンビネーション治療」こそが、笑った際にも破綻しない滑らかなチークラインを実現する秘訣なのです。