保護犬カフェとは、飼育放棄や多頭飼育崩壊、ブリーダーの繁殖引退、あるいは迷子などによって保護された犬たちがスタッフとして店内に滞在し、利用客と直にふれあいながら里親を探す複合型施設です。草分け的存在である大阪の「HOGOKEN CAFE®」や千葉県の「ビッグホップ印西店」のように、トリミングサロンを併設して健康管理を徹底しながら譲渡を促進する店舗から、情報メディア「ワンコnowa」が特集するような立川・世田谷・墨田など東京都心部でおしゃれなカフェスタイルを展開する施設まで、その形態は多様化しています。
現在、運営モデルにおいて大きな地殻変動が起きています。かつての保護活動は寄付金やボランティアの自己犠牲に依存するケースが主流でした。しかし、全国展開を進める「Anella Cafe(アネラカフェ)」のように、「寄付や募金活動に依存せず、カフェの利用料・飲食代・物販・併設サロンの収益によって医療費や活動費を全額賄う」という持続可能なソーシャルビジネスモデルを採用する団体が増加しています。
利用者が支払うドリンク代や入場料が、保護犬のワクチン接種代、避妊去勢手術費用、マイクロチップ装着費用、日々のフード代へと直結する仕組みが確立されたことで、民間の動物福祉活動はボランティアの疲弊から「事業としての自立」へと舵を切りつつあります。