アイドルの収入は、外見上の露出度と金額が必ずしも比例しません。業界内で周知の事実とされているのが、テレビ番組1本あたりの出演料とアイドルCM出演料相場の圧倒的な乖離です。
民放キー局のプライム帯バラエティ番組におけるレギュラー出演料は、若手グループで1本あたり15万〜30万円程度、冠番組を持つ看板グループのリーダー格でも80万〜150万円程度にとどまります。さらに制作費削減の煽りを受ける近年のテレビ業界では、出演料の高騰を抑える傾向が顕著です。タレント側にとっても、テレビ番組は「知名度と好感度を維持するための宣伝装置」であり、それ単体で大きな純利益を生む柱ではなくなっています。
対照的に、巨額のキャッシュをもたらすのがCM契約金です。業界関係者の証言によると、STARTO所属の人気タレントのCM相場は1クール(3ヶ月)で2,500万円〜4,000万円、年間契約では5,000万〜8,000万円が相場となっています。平野紫耀をはじめとするグローバル展開組に至っては、外資系ラグジュアリーブランドや大手飲料メーカーの年間契約で1億円超の契約も成立しており、CMが3〜4本決まるだけで年収の大半が確定する構図です。
もう一つのブラックボックスとされてきたのがファンクラブ売上と還元率です。旧体制下では、会員数数百万人を誇るファンクラブの年会費(1人あたり年4,000円〜5,000円)は数十億〜数百億円規模のキャッシュフローを生み出しながらも、タレント本人への直接的な配分割合は極めて低く抑えられていました。しかし、新体制下では興行利益や公式グッズのロイヤリティ分配規定が改定され、グッズプロデュースを手掛けるメンバーへの利益配分率が引き上げられるなど、現場への直接還元が拡大しています。