ペットボトルの市販水を利用する際、多くの新米保護者が陥りがちな最大の盲点が「ペットボトルの綺麗な水なら加熱せずに粉ミルクを溶かせる」という致命的な誤認です。
調乳時に求められる煮沸の主目的は、水そのものの殺菌だけではありません。実は、粉ミルク自体に微量混入している可能性のある細菌(サカザキ菌やサルモネラ菌)を死滅させることにあります。WHOおよび厚生労働省が策定した乳児用調乳ガイドラインでは、「必ず一度沸騰させ、70℃以上を保ったお湯で粉ミルクを溶かすこと」が厳格に定められています。
ピュリファイドウォーターや富士山の天然水といった軟水を用いる場合であっても、ペットボトルから直接哺乳瓶に注ぎ、電子レンジでぬるま湯にするような簡易調乳は禁物です。必ずケトルや小鍋で沸騰させ、70℃以上の温度を確保して粉末を完全に溶解させなければなりません。
一方、月齢が進んで開始される離乳食作りにおいて、コストコ水はどのように扱うべきでしょうか。結論から言えば、野菜のペーストやおかゆを煮込む下ごしらえには、硬度50〜70mg/L前後の「コストコ富士山の天然水」が非常に相性良く機能します。日本の伝統的な出汁取りやお米の吸水には軟水が最も適しているためです。対して、スプリングウォーターを離乳食に使用すると、米や野菜の繊維が硬化して柔らかく煮崩れにくくなる上、初期・中期の胃腸にミネラル負荷をかけるため、離乳食用途であってもスプリングウォーターの使用は避けるのが賢明です。