三木谷氏の個人資産を語るうえで欠かせないのが、保有資産の9割以上を占める有価証券の構成です。同氏は個人名義および自身が代表を務める資産管理会社(クリムゾングループ等)を通じて、楽天グループ株を大量に保有しています。
最新の有価証券報告書および開示資料によれば、三木谷氏および親族・資産管理会社が実質的に支配する楽天グループ 保有株数は、合計で約6億5,000万株以上(発行済株式総数の約30%台前半)に達します。かつては40%近くを握っていましたが、海外機関投資家割当や第三者割当増資(サイバーエージェントや東神開発、みずほフィナンシャルグループなどへの割当)に伴い持分比率はやや低下しました。それでもなお、圧倒的な筆頭株主としての議決権を掌握し続けています。
そこで直結するのが楽天株価 現在の動向です。楽天株が1,200円を付ければ保有株の評価額は約7,800億円に跳ね上がり、600円まで売られれば約3,900億円まで目減りします。つまり、株価が100円上下するだけで、三木谷氏の個人資産は瞬時に約650億円も吹き飛ぶ計算になります。
一方、キャッシュフローとしての収入源はどうなっているのでしょうか。まず三木谷浩史 年収(役員報酬)ですが、楽天グループの公式開示情報によると、同氏の報酬額は年間およそ1億円〜1億5,000万円前後。グローバルな巨大複合IT企業のトップとしては極めて堅実な水準に抑えられています。
かつて莫大な現金を生み出していたのは三木谷浩史 配当金収入でした。1株あたり4.5円〜5円前後の配当を出していた時期は、年間で約25億〜30億円以上もの現金配当が三木谷一族の元へ流れ込んでいました。しかし、モバイル事業投資による財務圧迫を受け、楽天グループが無配(または1株数円未満の記念配当のみ)へと舵を切った期間、この巨額の配当インカムは事実上ストップすることとなりました。生活基盤が揺らぐことは皆無とはいえ、キャッシュインフローという観点では極めて大きな痛手を被ったことは間違いありません。