ドラマ『家政婦のミタ』における中川大志の役名は、阿須田家の長男である阿須田翔(あすだ かける)です。中学2年生(設定上)のバスケットボール部キャプテンで、直情型で短気、母親の急逝と父親(長谷川博己)の不貞による家庭崩壊に誰よりも強い怒りと絶望を抱える少年でした。
当時の中川大志の年齢は、実年齢でも中学1年生(13歳)。それまでの子役ドラマにありがちだった「親の言うことを聞く健気な子供」像とは対照的に、感情を剥き出しにして父親に掴みかかり、三田灯に「あいつを殺してくれ」と叫ぶダークな衝動を演じ切る必要がありました。
当時のテレビ誌インタビューや制作関係者の回顧録によると、演出陣が最も重視したのは「作られた子役の芝居」ではなく「思春期特有の未完成で荒削りな衝動」でした。中川が見せた、傷つきながらも家族を守ろうと空回りする繊細な眼差しと声の震えは、視聴者の心を強く揺さぶり、中川大志の子役時代を代表する名演としてテレビ史に刻まれることになります。