横浜港のパノラマと豊かな緑が広がる園内において、最大のハイライトとなるのが四季折々の花壇です。とりわけ港の見える丘公園のバラの見頃は、春と秋の年2回訪れ、園内全体が華やかな香りに包まれます。
春バラの最盛期は5月中旬から6月中旬にかけてで、大輪のバラが一斉に開花し圧倒的なボリューム感を誇ります。一方、秋バラは10月中旬から11月中旬に見頃を迎え、春に比べて花数は控えめながらも、深く濃厚な色彩と芳醇な香りが秋晴れの空に映えます。2026年の「ガーデンネックレス横浜」開催期間中も、都心部屈指のローズスポットとして注目を集めています。
園内には趣の異なる複数の庭園が整備されています。なかでもイングリッシュローズの庭の見どころは、イギリス館の前庭に広がる英国風の植栽設計です。宿根草や草木が立体的に混植され、イングリッシュローズ特有の上品なカップ咲きやロゼット咲きの花々が調和を生み出しています。また、「香りの庭」では沈丁花やハーブ類とともに香り高い品種が集められており、五感で植物の息吹を体感できます。
散策のクライマックスとなる展望スペースでは、横浜ベイブリッジと展望台の景色が視界いっぱいに広がります。かつて戦後間もない時代に流行した歌謡曲『港の見える丘』に由来するこの展望台からは、本牧ふ頭のガントリークレーン(キリンの愛称で親しまれる荷役機械)や行き交う大型貨物船、そして青い海を跨ぐベイブリッジの雄姿を一望でき、港町・横浜のダイナミズムを肌で感じられます。