高知東生の歩みを語る上で避けて通れないのが、2016年6月の逮捕劇です。横浜市内のホテルにおいて、覚醒剤取締法違反および大麻取締法違反(所持)の現行犯で逮捕されたニュースは、日本中に大きな衝撃を与えました。前年の2015年秋、元妻である高島礼子の実父の介護に専念するという名目で芸能界を引退していた直後の不祥事であったため、世間からは激しい非難と裏切りへの怒りが殺到しました。
裁判では懲役2年・執行猶予4年の有罪判決が下され、長年連れ添った高島礼子とも同年8月に離婚が成立。住まいも仕事も名声も失い、一時は自暴自棄となり自死すら考えたというどん底の精神状態に陥りました。当時の手記で本人は「朝起きても行く場所がなく、自分がこの世に存在する意味すら見出せなかった」と述懐しています。
しかし、この徹底的な社会的破滅こそが、皮肉にも彼が半生にわたって目を背け続けてきた「心の空洞」と真正面から向き合う契機となりました。