伝説のおもしろフラッシュ倉庫の現在|神作品の再生方法と作者のその後

伝説のおもしろフラッシュ倉庫の現在|神作品の再生方法と作者のその後

伝説のおもしろフラッシュ倉庫の現在|神作品の再生方法と作者のその後をマスターするためのコツや注意点をピックアップして解説します。

2000年代前半のインターネットは、著作権のグレーゾーンと無邪気な創作意欲が奇跡的なバランスで同居していた特異な時代でした。当時のネットユーザーの腹筋を崩壊させ、時に涙を誘った珠玉の名作群を、歴史的影響力とともに振り返ります。

第1位:ペリー「開国してくださーい」(宮崎吐夢)
劇団大人計画の俳優・宮崎吐夢氏の朗読CD音源に、FLASH職人が教科書のペリー提督の肖像画をコミカルに動かして同期させた伝説的MAD作品。「開国してくださーい、もうすぐ春ですよー」「トモダチコレクション」などのシュールなフレーズが当時の小中高生から社会人にまで爆発的に広まり、後の音声MAD文化の礎を築きました。

第2位:なつみSTEP!(竹原実 / Takehara Minoru)
ポップで愛らしい音楽とパステル調の作画の裏に、緻密に計算されたサイコサスペンスと不気味な伏線が張り巡らされた短編アニメーション。踏切事故、死後の世界、カレンダーの数字など、フレーム単位の演出に込められた真相を巡って当時のBBSで議論が沸騰し、今なお国内外の考察コミュニティで語り継がれる芸術的傑作です。

第3位:マイケルヤクザ Flash(洋楽空耳MADシリーズ)
マイケル・ジャクソンの名曲『Smooth Criminal』などの歌詞を、日本語の極道風フレーズに空耳リスニングさせた名作。「アォ!」「パン、茶、宿直」といったテキストアニメーションのタイポグラフィ技術と抜群のタイミング編集は、現代のリリックビデオやMAD動画の原型となりました。

第4位:2ちゃんねる AA Flash(『Night Duty』『しぃのうた』『モララーのビデオテープ』)
アスキーアート(AA)のキャラクターたちを主役に据え、BUMP OF CHICKENやB'z、インディーズ楽曲に乗せて描かれた数々の物語。爆笑系のネタ動画の一方で、過酷な宿命を背負った戦いや切ない別れを描いた感動Flashは、多くのネット住民の涙腺を崩壊させました。

第5位:小小作品(Xiao Xiao / 棒人間アクション)
中国のクリエイター・朱志強(Zhu Zhiqiang)氏が制作した、極めてシンプルな「棒人間」による超絶カンフーアクションアニメ。滑らかなフレームレートとマトリックスを彷彿とさせるカメラワークは世界中に衝撃を与え、棒人間バトルというジャンルそのものを確立させました。

第6位:恋のマイアヒ(O-Zone / のまネコ)
モルドバの音楽グループO-Zoneの楽曲『Dragostea Din Tei』に、「飲ま飲まイェイ!」「米さ!米酒か!」という空耳テキストとAA「モナー」を組み合わせた動画。後にエイベックスによるキャラクター商標登録を巡る「のまネコ騒動」へと発展し、ネットカルチャーと商業資本、著作権のあり方を社会問題へと押し上げた象徴的タイトルです。

第7位:懐かしい Flashゲーム群(『人生オワタの大冒険』『マテリアルスナイパー』『糸通し』)
ブラウザを開くだけで即座に遊べた数々のゲーム群。理不尽な罠で即死する「死にゲー」の金字塔『人生オワタの大冒険』や、洗練されたUIとリアルな銃器挙動で熱狂を生んだ『マテリアルスナイパー』、ガラケーにも移植された『糸通し』など、インディーゲームの先駆けとなる名作が数多く誕生しました。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。