漫画家・内藤泰弘が描く『血界戦線』の世界観は、異界と現世が交差する狂気と混沌の街。いつ事件に巻き込まれてもおかしくない極限状態の中で、登場人物たちは懸命に、そしてどこか楽しげに日々を生きている。主題歌である『シュガーソングとビターステップ』は、まさにその狂騒曲として機能している。
ヒーローが世界を救う勧善懲悪のストーリーではない。ただそこに存在する「生」を慈しみ、不条理な暴力すらもダンスのパートナーにしてしまう。原作者が創り出した独特の美学を、音楽というアプローチで見事に結晶化させた点が高く評価されている。