なぜ安価なドローン攻撃を防げないのか?戦場激変の真相と迎撃の限界

なぜ安価なドローン攻撃を防げないのか?戦場激変の真相と迎撃の限界

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戦場を激変させた代表格として知られるのが、イラン製「シャヘド136」に代表される長距離徘徊型兵器と、市販レース用機体を改造した小型の「FPVドローン」です。この2つの兵器はそれぞれ異なる仕組みを持ちながら、相互に補完し合うことで強烈な脅威を生み出しています。

まず、長距離を飛行する自爆ドローンの仕組みは極めてシンプルです。民生用の小型エンジンや木製プロペラ、市販のGPSアンテナと慣性航法装置(INS)を組み合わせ、機首部分に数十キロの高性能爆薬(弾頭)を搭載しています。複雑な油圧システムやパイロット保護構造が不要なため、量産コストは1機あたり約2万〜4万ドル(数百万円程度)に抑えられます。あらかじめプログラムされた座標へ向けて低空を巡航し、目標地点に自ら激突して爆発します。

一方、前線の歩兵部隊を恐怖のどん底に突き落としているのがFPVドローンの脅威です。FPV(First Person View:一人称視点)とは、操縦者が専用ゴーグルを装着し、機体の最前位に取り付けられたカメラ映像をリアルタイムで見ながら操縦するシステムを指します。

FPVドローンは時速100〜150km以上の猛スピードで飛行し、塹壕の隙間、装甲車のハッチ、建造物の換気ダクトなど、わずか数十センチの空間へミリ単位の精度で突入します。さらに最近の前線では、強力な電波妨害を完全に回避するために極細の光ファイバーケーブルを数十キロメートル繰り出しながら飛行する有線誘導型ドローンが実戦投入され、従来の妨害装置をすり抜けて目標を確実に破壊する事例が相次いで報告されています。

前田 葵
著者

前田 葵

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。