今大会における日本代表の強さを語る上で欠かせないのが、洗練を極めたバレー男子日本代表スタメンの機能美です。司令塔のセッターが繰り出す変幻自在のトスワーク、絶対的リベロを中心とした鉄壁の守備網、そして世界最高峰のリーグで揉まれてきたアウトサイドヒッター陣の存在感が、チームを支えています。
特筆すべきは、キャプテン石川祐希の個人スタッツが示す圧倒的な安定感です。ブロックを巧みに利用したリバウンド奪取、エンドライン際へ突き刺すコース打ち分け、そして勝負所のバックアタックにおいて、決定率は55%を超えています。記者会見で石川自身が「点差が開いた場面ではなく、20点以降の1点をどう取り切るかだけにフォーカスしている」と語った通り、数字以上の勝負強さが際立ちます。
さらに高橋藍の出場成績も目を見張るものがあります。世界トップレベルのサーブに対しても返球率(レセプション成功率)約60%を叩き出しながら、後方からのパイプ攻撃やトリッキーなフェイクセットまで自在にこなすマルチなタスク量は、現代バレー界でも稀有な存在です。二人が攻守で前衛・後衛のバランスを完璧に保つことで、オポジットの強烈なスパイクが相手ブロックを粉砕する理想的な攻撃循環が完成しています。