東京・原宿の老舗ヴィンテージショップのバイヤーは、「仕入れの難易度が2020年代初頭と比べて格段に跳ね上がっている」と打ち明けます。アメリカやヨーロッパ現地のディーラー間でも激しい奪い合いが起きており、店頭に並べる前に顧客へのダイレクトメッセージで売約済みになるケースが日常化しています。
SNSやオンラインコミュニティ上でも、生々しい声が飛び交っています。知恵袋やX(旧Twitter)を覗くと、「数年前なら3万円で買えたBadツアーのTシャツが、今では10万円以下で見つからない」「オークションで落札したが、届いた実物を見たら悪質な現行ブートだった」といった困惑と後悔の投稿が目立ちます。
一方で、熱狂的なコレクターの間では「マイケルが生きていた時代の熱狂と、当時の空気を肌で感じられる唯一の手段」として、価格の上昇を意に介さず購入を続ける動きが定着しています。単なる古着ではなく、所有すること自体が自己表現でありステータスであるという意識が、底堅い相場を支えています。