Q1:バイク(二輪車)はドグミッションなのに、なぜ普通に街乗りできるのですか?
A1:バイクは車両重量がクルマの数分の一(150〜250kg程度)と極めて軽く、エンジン内部の回転部品も小さいため、慣性質量(イナーシャ)が圧倒的に小さいからです。ドグが噛み合う際の衝撃エネルギーがクルマとは比較にならないほど小さく、さらに駆動チェーンやリアタイヤのハブダンパー(ゴムブロック)が衝撃を吸収してくれるため、低回転の街乗りでもドグの角が粉砕されずに成立しています。
Q2:ドグミッションのギアが壊れる最大の原因は何ですか?
A2:最も多い原因は「ためらいによるシフト操作(シフトの入れかけ)」です。シンクロ付きMTの癖で優しくゆっくりレバーを動かすと、高速回転するドグの角同士が激しくぶつかり合って一瞬でエッジが丸まります。また、回転数が合っていない状態での強引なシフトダウンや、クラッチを中途半端に使った変速もドグを破損させる主な要因です。
Q3:ドグミッションのオーバーホール費用や交換サイクルの目安はどれくらいですか?
A3:サーキット走行を主体とする場合、およそ1,000〜5,000km走行、あるいは競技シーズンごとに1回のオーバーホールが推奨されます。費用はミッションの脱着工賃・分解洗浄に加え、消耗したドグリングやギア歯の交換部品代を含めて1回あたり40万〜80万円程度が一般的な相場です。海外製のシーケンシャルドグミッションの場合、パーツの取り寄せ送料や為替の影響で100万円を超えるケースも珍しくありません。
Q4:市販車のシンクロミッションに「ドグギアキット」を組むことは可能ですか?
A4:可能です。アフターマーケット市場では、スカイラインGT-R(RB26用)やランサーエボリューション、GRヤリス、シビック等の人気スポーツ車種向けに、純正ミッションケース内に組み込める「Hパターンドグギアキット」が販売されています。ただし、ギアキット自体の価格が100万円以上し、組込工賃や定期的なオーバーホールが必要となるため、ハードなサーキットアタックを目的としたチューニングカー専用のパーツとなります。