街で見かけるロッカーの正式名称は「PUDOステーション」であり、その根底にあるのはオープン型宅配ロッカーという画期的なコンセプトだ。特定の宅配業者専用ロッカーとは異なり、複数の運送会社やEC事業者が相乗りで利用できるオープン構造を採用している点に、最大のイノベーションが存在する。
この事業を展開しているのは、ヤマト運輸株式会社とフランスの物流機器大手クアディエントの出資によって設立されたパックシティジャパン株式会社だ。ライバル関係を超えて業界全体でインフラを共有する思想は、慢性的な人手不足に悩む物流界に革新をもたらした。
一事業者のエゴを捨て、誰でも使える共通プラットフォームとしてロッカーを解放したことで、都市部の設置スペース確保やシステム統合が飛躍的に進んだ。利用者は事業者ごとに異なるロッカーを使い分ける必要がなくなり、単一のインターフェースで一元管理された荷物を受け取れるようになったのだ。