草儺剛のイメージがすっかり定着した『ブラタモリ』だが、番組の歴史を振り返ると、多彩な語り手がそのバトンをつないできたことにも気づかされる。
特にパイロット版や初期の特別番組などで語りを担当した女優の戸田恵子の存在は印象深い。圧倒的な表現力と安定感のある声で、初期『ブラタモリ』の都会的で知的なトーンの礎を築いた。その後、草儺剛へと引き継がれていく中で、番組の雰囲気はよりノスタルジックでリラックスした方向へと深みを増していった。歴代の担当者それぞれが持っていた声の質感が、番組の進化の軌跡そのものとなっている。