ハードウェアと制度の変革に対し、運行を担う事業者側も攻めの姿勢を鮮明にしている。一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会が警鐘を鳴らし続けてきた慢性的なドライバー不足に対し、業界最大手の日本交通株式会社をはじめとするリーディングカンパニー各社は、労働環境の刷新とテクノロジー導入を一気に推し進めた。
ベテランのタクシー運転手が培ってきた「経験と勘」をAIによる需要予測システムへ落とし込み、空車車両をリアルタイムに需要集中エリアへ再配置する。乗客が列を作る前に車両が先回りするこの仕組みによって、ピーク時の待機時間は着実に削り取られている。事業者とテックベンダーの二人三脚が、これまでの「待たされる駅前」の常識を覆しつつあるのだ。