ほんの数年前、マーケットは楽天の社債償還リスクに強く揺さぶられていた。「社債の壁」と呼ばれた巨額の返済期限が押し寄せ、株価は低迷。一部の格付け機関からは厳しい評価を突きつけられ、倒産懸念すら囁かれた時期があったのは記憶に新しい。
この危機に対し、三木谷が見せたのは冷徹なまでの資本市場へのアプローチだった。楽天銀行の新規上場(IPO)や楽天証券ホールディングスのアライアンス戦略、さらには海外市場での米ドル建て社債のリファイナンス。グループの主導権を確実に維持しながら資産を流動化し、外部資本を巧みに呼び込むことで、財務基盤の修復を完璧に遂げてみせた。崖っぷちに立ちながらも決して怯まず、絶妙なタイミングで資金調達を成功させる手腕は、ウォール街の金融関係者をも驚嘆させた。