ドラマの魅力を語る上で外せないのが、小栗旬演じる若きIT社長・日向徹と、石原さとみ演じる驚異的な記憶力を持つ就活生・夏井真琴の圧倒的なキャスティングだ。天才ゆえの孤高と脆さを抱える日向と、愚直なまでに泥臭く壁にぶつかる真琴。二人の感情が激しく交差する場面で、絶妙なタイミングで流れ始める「ヒカリヘ」の前奏は、視聴者の没入感を限界まで引き上げた。
特に、パーソナルファイル運用を巡る苦境の中で二人が互いの存在の大きさに気づくシーンや、空港でのドラマチックなラストシーンにおける楽曲の重なりは、今なお語り草となっている。緻密に計算された演出と役者陣の迫真の演技、そして楽曲のダイナミズムが一体となった瞬間であり、テレビドラマ史に残る名場面として現在も高く評価されている。