「息が吸えない」「どこにいても激しい動悸が収まらない」。華やかなステージを終えた直後、楽屋でひとり冷や汗を流す――。これが、過剰な緊張と不安を抱えながら表舞台に立ち続けるアーティストたちの偽らざる日常だ。あらゆる刺激に対して神経が過敏に反応し、日常生活すら困難になる全般性不安障害(GAD)は、じわじわと体力を奪い去る。
過酷なスケジュールの遵守、過剰なバッシングの恐れ、完璧なパフォーマンスを要求される重圧。多様なストレス要因が重なり合うエンターテインメント産業において、精神のバランスを維持するのは至難の業だ。しかし、自らの体験を公表し、治療や復帰までのプロセスをオープンにする動きが急速に広がりつつある。専門家による適切な診断と、心身を休ませるための環境調整が、彼らの克服への第一歩となっている。