芸能界屈指の肉通として知られ、肉料理に関する著書やメディア出演も多いレジェンド・寺門ジモン氏も、カルビとハラミの個性の違いについては並々ならぬこだわりを語っている。特に「黒毛和牛」における両部位の評価は格別だ。A5ランクの黒毛和牛カルビは、芸術的な霜降りから溶け出す和牛香(わぎゅうこう)が真骨頂であり、口の中で溶けるような儚さと強烈なインパクトを与える。
しかし、近年のトレンドは単なる脂の旨味から「肉本来の濃い味わい」へと変化しつつある。寺門氏をはじめとする真の肉好きたちが熱視線を送るのは、極上の黒毛和牛から取れる生のハラミ(ノーフリーズの和牛ハラミ)だ。一頭の牛からわずか数キロしか取れない希少な和牛ハラミは、濃密な赤身の旨味と内臓肉特有の柔らかな繊維が絶妙に調和しており、焼肉通の間では「最終的に行き着く究極の部位」として崇められている。