無理な力作業で指を痛めたり、工具を買いに走ったりする必要はありません。現場の自動車整備士が実践する最も安全かつスピーディーな解決策、それは「素材の温め」と「物理構造を利用した隙間の確保」を組み合わせることです。コツさえ掴めば、作業時間はわずか3分ほど。ステアリング本体を傷つけることなく、驚くほどスムーズに取り外せます。
第一のステップは、カバー素材である合成皮革やゴムの柔軟性を取り戻す作業です。車内のエアコン暖風をステアリング方向に数分間当てるか、家庭用のドライヤーを用いて全体を均一に温めます。極端な加熱は避けつつ、手で触れて「ほんのり温かい」と感じる状態を作ることが成功の秘訣です。
第二のステップでは、裏側から指の腹を滑り込ませます。金属製のドライバーなどはレザーを傷つけるため絶対に使用してはいけません。どうしても密着が固く指が入らない場合は、樹脂製の内張りはがしを差し込み、滑り止めゴムの密着を解除します。上部または下部の一点にわずかな隙間を作り、そこからカバーをクルリと裏返すように外側へめくっていけば、愛車を無傷のまま安全に脱着できます。