ネット上のやり取りが世間一般のブレイクスルーへと結実した金字塔といえば、2000年代半ばに脚光を浴びた電車男だろう。冴えない男性の恋愛模様を掲示板の住人たちが一致団結して応援するという物語は、書籍化や映画化、ドラマ化へと波及し、社会現象となった。
オタクカルチャーや日陰の存在と見なされがちだったネットカルチャーが、メジャーなエンターテインメントとして消費者に受け入れられた瞬間である。一般メディアとオンラインコミュニティの境界線が取り払われ、Web発のコンテンツが商業的価値を持つことを証明した歴史的転換点であった。