一部のネットコミュニティや考察ブログにおいて、「『天気の子』で東京が水没したため、『君の名は。』のラストシーン(晴天の階段での再会)と矛盾しており、パラレルワールド(別世界線)なのではないか」という言説が散見されます。
しかし、この解釈にはタイムライン上の明確な見落としがあります。
『君の名は。』のラストで瀧と三葉が再会するのは2026年4月です。『天気の子』において東京が本格的に水没していくのは、帆高が陽菜を救い出し、雨が止まないまま歳月が流れた2026年夏〜2026年春にかけての期間です。つまり、2026年春の時点では、東京は「連日雨が降り続いているものの、まだ都市機能が完全に水没するには至っていない過渡期」にありました。
新海誠監督自身もインタビューにおいて、「観客がそれぞれの作品を単独でも楽しめるように配慮しつつ、地続きの世界として受け取ってもらって構わない」という趣旨の発言を残しています。水没していく東京のどこかで、再会を果たした瀧と三葉が手を取り合い、新しい生活を築いていたという解釈こそが、公式設定と最も整合性の取れる真実です。