ネット上のコミュニティでは長年、「急速充電器を日常的に使うとバッテリーの劣化速度が何倍にも跳ね上がるため、あえて低出力の充電器を使うべきだ」という言説がまことしやかに囁かれてきました。
しかし、これは現代の充電制御技術においては明確な誤解です。現在のスマートフォンやPD規格対応のアダプターには、端末と充電器間で通信を行って最適な電圧・電流をミリ秒単位で制御する仕組み(PPS:Programmable Power Supply等)が組み込まれています。バッテリー残量が少ない時はハイパワーで急速給電し、80%を超えると微弱なトリクル充電に自動で切り替わるため、規格に準拠した機器を使っている限り過剰な負荷はかかりません。
むしろ注意すべきは、安価なノーブランド製ワイヤレス充電器(Qi規格)による「過剰な発熱」です。ワイヤレス給電は送電コイルと受電コイルの間で約20%〜30%のエネルギーが熱として放出されるため、有線接続よりも端末が高温化しやすく、バッテリーを急激に痛める要因となります。確実な低速充電の解消と対処法を求めるのであれば、信頼性の高いメーカー製(Anker、Belkin、純正品など)の有線PD充電環境を選択するのが最も安全かつ高効率です。