なぜチリ沿岸でこれほど巨大な破壊が起きたのか。その答えは、地球上で最も火山活動や地震活動が活発な環太平洋火山帯の構造に隠されている。太平洋プレートやナスカプレートなどの海洋プレートが、大陸プレートの下へと激しい摩擦を伴いながら沈み込む領域において、莫大なひずみが蓄積される。
この沈み込み帯の境界で発生する超巨大地震は、一般にメガスラスト地震と呼ばれる。蓄積された限界を超えた瞬間、大陸側のプレートが猛烈な勢いで跳ね上がり、海水を一気に押し上げる。これがM9クラスという天文学的なエネルギーと壊滅的な大津波を生み出すメカニズムだ。日本列島を取り巻く南海トラフや千島海溝も全く同じ危険をはらんでいる。