離婚後の保阪尚希が辿った人生の軌跡は、まさに波乱万丈という言葉がふさわしいものです。保阪尚希は中学時代に両親を不可解な形で亡くすという壮絶な原体験を抱えており、自らの心の拠り所と両親の供養を求め、2007年に熊本県の天台宗大本山「蓮華院誕生寺」にて得度を受けました。仏門に入り僧名「尚順」を授かったこの出家劇は、芸能界からの引退かと騒がれましたが、保阪尚希にとっては自らの内面を見つめ直し、後半生を力強く生き抜くための不可欠な精神的通過儀礼でした。
精神的な再生を果たした保阪尚希が次に挑んだのが、ビジネスの世界でした。卓越した味覚と調理師免許を持つ知見、そして徹底した健康管理のノウハウを武器に、調理器具や健康食品のプロデュースに着手します。特に開発に深く関わった電子レンジ専用調理器「ラ・クッカー」や保阪流ストレッチ器具などは、大手テレビ通販プラットフォーム「QVC」などで爆発的なヒットを記録しました。1日の生放送で数億円規模を売り上げる伝説を次々と打ち立て、単なるタレントの広告塔ではなく、製品の金型設計から原材料の選定、物流や原価率の管理に至るまで自ら統括する本格的な通販コンサルタント・実業家としての地位を確立したのです。現在の関連売上は累計数百億円、年商規模でも10億円を軽々と超えるビジネス帝国を築き上げています。