内閣府の有識者会議および静岡県が公表している被害想定調査結果を精査すると、静岡が背負う潜在的被害の凄まじさが数字として浮き彫りになります。震源域が内陸深くまで食い込んでいるため、県内のほぼ全域が震度6弱以上の激震に見舞われ、沿岸部や軟弱地盤地帯では最大震度7の極大揺れが想定されています。
特筆すべきは津波のスピードと規模です。震源が駿河湾内にある場合、地震発生から津波の第一波が到達するまでの時間は、伊豆半島西岸や下田市、沼津市、焼津市などの一部沿岸でわずか2〜5分程度と試算されています。東日本大震災のように「揺れが収まってから様子を見て避難する」猶予は一切存在しません。
静岡県庁の地震被害想定調査でも明白なように、死者数の予測には「迅速な避難ができた場合」と「避難が遅れた場合」で数万人単位の開きがあります。自治体が配布している最新の静岡県防災ハザードマップを確認すると、自宅や勤務先が浸水想定区域の内外どちらにあるか、避難ビルや津波避難タワーまでの所要時間が何分であるかが秒単位で問われている実態が理解できます。