本作が当時の視聴者を釘付けにした最大の要因は、巧みに張り巡らされた人間関係の綾にあります。イベント照明会社で男勝りに働く藤井恵美(香里奈)、キャバクラで派遣社員として働きながら本音を隠す小倉咲(吉高由里子)、真面目すぎて重い女と煙たがれる半沢真子(大島優子)。この3人が暮らす一軒家を拠点に、それぞれの恋愛模様が絡み合いました。
恵美を巡る相関図の中心にいたのが、元恋人であり職場の同僚でもある長谷川優(田中圭)です。優は恵美のよき理解者でありながら、前田ひかり(倉科カナ)との結婚準備を着々と進めていました。一方、咲は優の義兄である白石拓海(萩原聖人)との道ならぬ不倫関係に足を踏み入れ、真子は想いを寄せる木崎亮太(中村竜)から手酷い裏切りに遭うなど、物語は終盤まで出口の見えない葛藤が続きました。
迎えた最終回のネタバレにおける核心は、恵美が選んだ生き方です。アメリカ赴任を目前に控えた恵美に対し、優は結婚を破談にして彼女への想いを吐露します。しかし、空港へ駆けつけた優に恵美が告げた答えは「自分を信じて、一人で歩みを進める」ことでした。ドラマの定石であったハッピーエンドをあえて避け、互いを心から認め合いながらもそれぞれの夢へ向かう道を選んだ結末の真相は、まさに女性たちの自立と覚悟を象徴する幕切れでした。咲は夢だった編集の道へ進み、真子も誰かに依存しない自分を確立。3人は「恋愛ができないのではなく、自分の足で立てるようになるための通過点だった」という清々しい境地へ辿り着いたのです。