永江作品のヒットの裏には、緻密に計算された独自の演出テクニックが存在する。大ヒットを記録した『きさらぎ駅』や、観客を翻弄した『リゾートバイト』の撮影現場で、監督は徹底して「観客視点のアングル」にこだわり抜いた。
撮影現場での独占取材に応じた永江監督は、「恐怖とは、見えない何かにじわじわと追い詰められる感覚から生まれる」と明かす。カメラの移動スピードや暗闇の陰影、そして不意に鳴り響く環境音の静寂の破り方まで、1フレーム単位で恐怖を設計するこだわりが、観客の心拍数を跳ね上げる仕掛けとなっているのだ。