チャイナの語源はなぜ秦?陶磁器や支那との知られざる歴史と真相

チャイナの語源はなぜ秦?陶磁器や支那との知られざる歴史と真相

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「チャイナ」の名を冠した文化遺産の中で、陶磁器と並んで世界的な知名度を誇るのが「チャイナドレス」です。しかし、ここにも多くの人々が見落としている文化受容のダイナミズムが存在します。

一般的にチャイナドレスは「数千年の歴史を持つ中国の伝統衣装」と誤解されがちですが、その直接のルーツは清朝を支配した満洲族(旗人)の民族衣装「旗袍(チーパオ)」です。漢民族の伝統衣装(漢服)は本来、ゆったりとしたツーピース構造であり、体にフィットするワンピース型の旗袍とは構造が根本から異なります。

1920年代、国際商業都市として繁栄を極めた上海において、西洋の立体裁断技術やアール・デコ調のデザインを取り入れた「モダナイズされた旗袍」が爆発的な流行を巻き起こしました。スリットを深く入れ、女性のボディラインを強調するモダンなスタイルは、当時の自立する新女性(モダンガール)のシンボルとなったのです。

この上海生まれのハイブリッドな衣装を、ハリウッド映画や欧米のファッション誌が「China dress(チャイナドレス)」と銘打って世界へ発信しました。満洲族の伝統、上海の都市文化、そして西洋のファッション観が融合した産物が、「チャイナ」というグローバルな記号をまとうことで、世界共通のアイコンへと昇華した好例といえます。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。