放送から50年以上が経過した現代においても、「なんじゃこりゃあ」は色あせるどころか、日本人の共通言語として定着しています。テレビ番組でのモノマネはもちろん、数々のアニメやギャグ漫画でのオマージュ、さらにはSNS上のリアクション画像として日常的に使われています。
ネットカルチャーにおいてこれほど親しまれている理由は、「予想外の事態に直面した際の感情」を一言で完璧に言い表す破壊力があるためです。理不尽なバグに遭遇したITエンジニアのポストや、驚愕のニュースに対するリアクションとして、若年層も元ネタの重厚な文脈を知りつつ(あるいは知らずとも)気軽に引用しています。
シリアスな命の現場から生まれた悲痛な叫びが、時代を経てユーモアと親しみやすさを帯びたポップカルチャーへと昇華した希有な事例であり、松田優作というカリスマが遺した表現の強靭さを物語っています。