チワワのブルータンを検討する際、被毛のタイプや模様のバリエーションによる差異を正しく把握しておく必要があります。
まず被毛の長さにおいて、ロングコートチワワブルータン特徴としては、耳周りの飾り毛(フリンジ)や胸元の豊かな飾り毛が挙げられます。しかしCDAを発症した場合、首回りや背骨に沿ったラインの毛が著しく薄くなり、ロングコート特有の優雅な毛並みを維持することが困難になります。一方、スムースコートチワワブルータン子犬の場合は、もともと短毛であるため初期の脱毛を見落としやすく、気づいたときには側腹部や背中の地肌が透けて「まるでネズミのような質感」と表現されるほどの脱毛に直面することがあります。
また、毛色の組み合わせにおけるチワワブルータンホワイトとの違いも重要な鑑別点です。純粋なブルータンは青灰色のベースに眉上・頬・四肢・胸元に黄褐色のタンマークが入る毛色ですが、ここにパイボールド遺伝子(白斑を作るS遺伝子)が作用すると、胸や腹部、足先に白い斑が入る「ブルータン&ホワイト」となります。白毛部分はCDAの影響を受けないため脱毛しませんが、メラニン色素を持たない白い皮膚部分は紫外線ダメージに極めて弱く、日光過敏症や皮膚扁平上皮癌のリスク管理が別途求められます。
ここで確認しておきたいのが、ジャパンケンネルクラブによるJKC公認基準と毛色の注意点です。JKCのドッグショー規定において、チワワの毛色は「マールカラー」を除き、基本的にすべての毛色が公認されています。したがってブルータンも血統書上の登録やショーへの出陳自体は認められています。しかし、審査現場や倫理的なブリーダー組織においては、遺伝的欠陥を誘発しやすいカラーとしての警戒感は根強く、決して手放しで推奨される毛色ではないという厳然たる事実を理解しておく必要があります。