山口県美祢市付近の中国自動車道は、ドライバーの間で「急カーブと高低差が連続する難所」として知られる。当時は激しい雨に見舞われており、路面には水たまりが形成されていた。タイヤと路面の間に水が入り込むハイドロプレーニング現象が発生しやすい環境が整っていたのだ。
さらに、現場付近は照明設備が乏しく、夜間は深い闇に包まれる。時速80kmから100km近くで走行する高速道路において、カーブの先にある停止車両や人影を肉眼で認知するのは至難の業だ。視界不良と路面状況の悪化というダブルパンチが、回避不可能な状況を作り出していた。