軽バンカスタムの現場で最も深刻なトラブルに発展しやすいのが、車検制度と保安基準への無理解です。特に車高を高める「アゲバン」スタイルでは、軽バンアゲバン仕様違法リスクを正確に把握していないと、警察による街頭取り締まりの対象となったり、車検不適合で公道を走行できなくなったりします。
⚠️ 車検現場で多発する「盲点」:「スプリングで車高を上げただけだから指定部品の範囲内」と思い込み、直前側方視界基準(保安基準第44条第5項)をクリアできていない車両が多数摘発されています。
法律上、サスペンションのスプリングのみによる車高変更は「指定部品」の扱いとなり、全高の変化がプラスマイナス40mm(約1.5インチ)以内であれば、原則として構造変更手続き(記載変更)は不要とされています。しかし、人気車種のエブリイリフトアップ構造変更基準を精査すると、以下の2大ハードルが立ちはだかります。
- 全高40mmオーバー時の構造変更:ブロックや専用キットで2〜4インチ(50〜100mm)リフトアップした場合、軽自動車検査協会での構造変更検査が必須となり、車検証上の全高寸法の記載を改める必要があります。
- 直前側方視界基準(直前直左ルール):車高を上げると、運転席から見て「車両の直前および左側面に接する高さ1m・直径30cmの円柱(6歳児を想定)」が直接または鏡・カメラ越しに目視できなくなるリスクが生じます。これを満たすため、専用のフロント・サイドカメラおよびモニターの増設、あるいは追加ミラーの装着が義務付けられています。
これらを満たしていない車両は、いくらショップで購入したパーツであっても「不正改造車」とみなされます。軽バンカスタム車検の落とし穴と真相として、一度でも不適合と判断された車両は、大手ディーラーや認証工場での整備・オイル交換すら全面的に拒否されるのが業界の厳格な現実です。