とびしま海道完全解説2026|しまなみとの違い・絶景ルートと通行料の裏ワザ

とびしま海道完全解説2026|しまなみとの違い・絶景ルートと通行料の裏ワザ

とびしま海道完全解説2026|しまなみとの違い・絶景ルートと通行料の裏ワザにまつわる興味深い視点を詳しく紐解きます。

とびしま海道の骨格を成すのは、広島県呉市から愛媛県今治市へと跨がる「7つの橋(橋一覧)」と個性豊かな島々です。西から東へと進むにつれ、車窓の景色は観光地から生きた歴史の舞台へとグラデーションのように変化していきます。

1. 下蒲刈島(安芸灘大橋〜蒲刈大橋)

本州から全長1,175mの美しい吊り橋「安芸灘大橋」を渡って最初に降り立つのが下蒲刈島です。かつて参勤交代の西国大名や朝鮮通信使が寄港した海の関所であり、白壁と石畳が整然と続く三之瀬地区は息を呑む美しさです。近世瀬戸内の迎賓館とも称される「松濤園」や、名画を収蔵する「蘭島閣美術館」は、瀬戸内屈指の文化集積スポット。橋のたもとにある物産館「であいの館」は、絶景の展望台であると同時に通行券引換の拠点となります。

2. 上蒲刈島(蒲刈大橋〜豊島大橋)

トラス橋の「蒲刈大橋」を越えると、県内屈指の透明度を誇る「県民の浜」が広がる上蒲刈島へ。約400mの白砂青松が続くビーチには、古代の製塩遺跡を復元した藻塩工房や、天然ラドン温泉「やすらぎの館」が併設されています。海岸沿いのワインディングロードはサイクリストからの評価が極めて高く、カーブを曲がるたびに異なる表情の海が視界を満たします。

3. 豊島(豊島大橋〜豊浜大橋)

国内屈指の橋長を誇る美しい斜張橋「豊島大橋」を渡ると、豊かな漁業の島・豊島に入ります。海沿いに民家が密集する港町の風景を抜け、山頂を目指して車を走らせると到達するのが十文字山展望台です。標高約309mから見下ろす360度の大パノラマは、遠く四国山地からしまなみ海道の島々までを一望に収め、とびしま海道随一の絶景ポイントとして知る人ぞ知る名所です。

4. 大崎下島(豊浜大橋〜平羅橋)

アーチ橋の「豊浜大橋」の先にある大崎下島は、とびしま海道のハイライトです。島の東端に位置する御手洗(みたらい)地区は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、江戸時代から昭和初期にかけて潮待ち・風待ちの港町として栄えた佇まいを奇跡的な純度で残しています。

伊能忠敬が測量の拠点とした地でもあり、日本最古級の木造芝居小屋「乙女座」、江戸時代の遊郭建築「若胡子屋」、幕末の志士たちが密議を交わした史跡が狭い路地の中に密集しています。近年は古民家をリノベーションしたハイセンスなカフェや宿が点在し、歴史の重みとモダンな寛ぎが共存するエリアとして旅人を惹きつけてやみません。

5. 平羅島・中ノ島・岡村島(平羅橋〜中の瀬戸大橋〜岡村大橋)

大崎下島から先は、小島をリズミカルに結ぶ3つの連続橋(コンクリート斜張橋の平羅橋、ニールセンローゼ橋の中の瀬戸大橋、そしてアーチ橋の岡村大橋)を渡ります。特筆すべきは岡村大橋の中央部です。道路上に白くペイントされた「広島県・愛媛県」の境界線が引かれており、徒歩や自転車、車で気軽に県境越えの記念撮影ができる全国でも極めて稀有なスポットとなっています。

愛媛県今治市に属する岡村島は、海道の終点。島内にある岡村港からは、大三島(しまなみ海道)の宗方港や今治港へと結ぶ旅客船・フェリーが就航しており、陸路を引き返さずに船でしまなみ海道へと車ごと渡航できる「海のバイパス」としての戦略的アクセスルートを形成しています。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。